サブプライム 逆張り
サブプライム 逆張り投資ファンドという米国のヘッジファンド業界で
昨年最も関心を集めたが商品があり、信用力の低い個人向け住宅融資
(サブプライムローン) 関連の証券化商品をカラ売りして
「値下がり益」を得る投資手法を取り入れたファンドです。
サブプライム危機が深刻になればなるほどもうかる仕組みで、巨額の
運用収益を 上げたファンドも少なくないが、こうした逆張り派の
一部が、早くもサブプライム後をにらんで動き出しているという。
運用開始時に1億3000万ドルだった運用資産は年末に24倍の
32億ドルに膨らんだ。
1年間の総収益率(証券の値上がり益と金利の合計を元本で割った比率)
は実に350%、そして運用収益の拡大につれて投資家の資金が殺到した。
「サブプライム逆張りといっても、言うはやすく行うは難し」とある
ヘッジファンド運用会社のトレーダーは言う。
少なくとも2年ほど前まで、ポールソン社が設定したような
逆張り投資は存在しなかった。
住宅物件や住宅ローン債権をカラ売りする市場はあり得ず、
住宅ローン担保証券(RMBS)を株式のように空売りする
ことも難しい。
カントリーワイド・ファイナンシャルなど住宅ローン会社の株式を
カラ売りするくらいしか逆張り投資の手段はなかった。
金融テクノロジーが「サブプライム逆張り投資」を可能にしたのです。
06年に米金融情報サービス会社マークイット・グループが
サブプライムRMBSの指数であるABX指数を開発した結果、
同指数が店頭市場で取引されるようになり、株式と同じように
複数のサブプライムRMBSをバスケット売買できるようになり、
この指数のカラ売りを通じて、サブプライム関連証券の
逆張り投資ができるようになったのです。
同時に経営の悪化した企業の社債投資の際に一種の保険として
開発されたクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)が
普及し、住宅ローン会社のCDSに投資して逆張り投資する
道も開けたのです。
資産担保証券投資専門のヘッジファンド、MKPキャピタル・
マネジメントである同社は、ポールソンと並んでサブプライム
危機を投資の好機に転換した数少ない運用会社の1つであり、
運用する5本のファンドのうち、昨年年間の総収益率は最大で
40%を確保したのです。